末本亮太(NPO大豆戸FC) スペイン研修報告会 『“行ってきました”で終わらないための海外研修を考える』

5月10日、新横浜のハロー貸会議室にて、『末本亮太(NPO大豆戸FC) スペイン研修報告会 “行ってきました”で終わらないための海外研修を考える』が行なわれました。

今回の報告会は14年1月に11日間のスペイン研修を実施した末本亮太氏(NPO大豆戸FC)が現地で学んだことをフィードバックすることで海外研修の本当の目的や狙いを定義していくことが目的となっています。

報告会は末本氏のプレゼンテーションを中心に小澤一郎が質問を交えながら進行していく方式で進んでいきます。

研修は実際にトライアウトを受けに来た日本人選手3名(社会人1名、高校生2名)に密着し、彼らが受けた指導や評価をもとに日本とスペインの育成年代における差異を学び、自らの指導法や環境作りに活かすためのヒントを探るという内容でした。またホテルでの宿泊ではなくアパートで共同生活を行い、移動には公共交通機関を利用するなど、より現地の生活に近いものになっていました。

まず、最初のテーマはスペインの育成最前線についてです。末本氏は、スペインの中に確固たるサッカー観があり、そのサッカーを低年齢から学べる環境が整っていると説明します。そしてそれは指導者のフィールドでも同様で、指導者が学び、いい指導者が上に引き上げられる環境があるのだそうです。やはりこのような環境がプレーヤー、指導者の底上げを促しているのではないでしょうか。

次にテーマは、日本人選手の評価から考える「スペインと日本の育成面での差異」に移行していきます。ここでは実際にトライアウトを受けた日本人選手たちの評価や、スペイン2部サバデルでプレーする田辺草民選手のプレーインプレッションを例に挙げてスペインと日本における育成の差を明確に説明していました。日本国内ではトップレベルの評価を受けていた高校生であってもスペインではまた違った評価や指摘を受けていた点は非常に興味深いものがありました。

続いて、海外サッカー留学の実情について話は及びます。先日のFIFAがバルセロナに下した補強禁止処分の影響により、18歳未満の海外サッカー留学が原則的に禁止となり、未成年の外国人選手たちの将来は不透明になっているといいます。末本氏が実際に遭遇したある日本人高校生(17歳)は、高校を中退してスペインに来たものの選手登録が認められず約半年も公式戦に出場できていなかったそうです。このような実情に小澤一郎は、日本での教育を辞して海外に渡るデメリットを慎重に検討すべきだと指摘していました。

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そしてテーマは最後に「本物の“海外研修”を考える」へと移っていきます。ここで末本氏は、全て用意された海外研修でなく体験する研修を模索することが重要であると説きます。また、サッカー以外の空いた時間のコーディネート力を養うことや、育成目線でコーディネートできる人間(会社)を頼ることが本物の海外研修には必要であるとおっしゃっていました。

その後質疑応答を経てスペイン研修報告会は終了しました。

約70名という本当にたくさんの方々にご参加していただいたこともあり、時間内に質問が出来なかった方々も、報告会終了後に両氏に質問をされており、最後まで理解を深めることができた非常に有意義な報告会となりました。

これもご参加していただいた方々のおかげでございます。誠にありがとうございます。

そして、お忙しい中入念な準備をしてくださった両氏には心から感謝致します。

今後も㈱アレナトーレは、日本サッカーの発展のためにさまざまな活動を行ってまいります。

これからも引き続き宜しくお願い致します。